状況は日々悪化していく中、
それでも個々はまだ平和の渦中に在ると思っている。
その中で敵になるで在ろう人々との出会いは
軍人たる自分の存在そのものを疑問にする・・・
それでも・・・俺は守るべき人の為に戦う。
連邦宇宙軍、士官候補生の記録より・・・
「ルナ・イリュ−ジョン」
TMM専科
(タクティカル・モビル・マニュピレータ、MS登場以前の次期宇宙用機動兵器開発とそのパイロット育成の
スペシャルエリートコース、のちにモビルスーツ教導団と改名MSパイロット養成機関となる。)
の空間戦実習としてSPW−03や空間戦闘機に乗っていた俺は、練習巡洋艦イデアが補給で立ち寄った
月のフォン・ブラウンで一日の休暇を楽しんでいたがジオンとの開戦が近いとの噂もあり、
身分を隠さざるおえない状況にあった、おそらく情報部関係の乗組員はどこかでスパイと
会っているのだろう・・・
仲の良い先輩のコウ・ヌシビト少尉も友人のジュン・エビスダニ少尉達とどこかの酒場に行ってしまったし
同期のコーヘイ・オリハラは寝ていて起きない・・・
とまあ仕方なく俺は一人で街をぶらぶら歩いていたが・・・・
02(開戦前夜の・・・)
はっ・・・・・
何故俺は走っているのだろう・・・
ハァ、ハァ、ハァ・・・・
原因は分かってる、この俺の手を引っ張って前を走る少女だ。
それというのも・・・
・
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「待たせた?」
「へ?」
いきなり俺の腕にしがみついたその娘は甘える様に俺の耳元に口を近づけ
「しつこいナンパされてるの、合わせて。」
と、ささやく、見てみると
なるほど、ガラのわるそうな連中だな・・・
特に金髪のアンテナ付きのヤツは・・・そして
ウエーブのかかった髪の少女を見て、なかなかな美人だ、と思う暇なく
「さぁ、行こ!」
と、手を取って走り出した
「お、オイ!カオリ!どこに行くんだ!!」
??あれ?名前を呼んでいる様な・・・・
「・・・て、どこに行くんだ〜〜〜〜〜〜」
・
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「てなことで引きずられてきたワケだ。」
「引きずってないわよ。」
・・・う、素早いツッコミ・・・
「で、キミはどうしたい?」
「え?・・・そうね、とりあえず脱出に成功したわけだし・・・」
品定めをするように彼女は俺を凝視する
「ふ〜ん、なるほど、合格ラインね。」
「何が?」
「だから言葉通りよ。」
「?だから・・・」
「言葉通りよ。」
「うぐぅ・・気になる・・・」
彼女は思い出した様にポンと
「一応、助けて貰ったから、これからデートしましょ?時間あるでしょ。」
「いきなりそう来るのか?」
「そうよ、嫌?」
「・・・・」
俺は黙って彼女の目を見通すつもりで見つめる。
彼女もちょっと首を傾げた状態で俺を見つめてから口を開いた。
「どう?」
「・・・・嫌じゃない・・・」
みれば見るほど可愛くて美人だ、しかも誘ってくれるのだから断る手はないな・・・
俺は何か引っかかる物がありつつもOKした。
「OKだが一つ聴きたい。」
「なに?」
「キミの名前。」
「あっ・・・・」
思い出した様に驚いている
「私はカオリ・ミサカ、見ての通り美少女よ。」
「ぐはぁ・・・普通自分で美少女なんていうか?」
「あら?」
ボケなのか冗談なのか解らない娘だな・・・
「冗談よ。」
「・・・俺はユーイチ・アイザワ、見ての通り好青年だ。」
「・・・」
「冗談だ。」
「・・・」
「・・・」
「さて、どこに行く?。」
なんか悔しい・・・
「ミサカさんはどこに行きたい?」
「カオリでいいわよ、そうね、とりあえずお茶にしない?」
「俺もユーイチでいいよ。」
「遠慮しとくわ、アイザワ君、おいしい店知ってるから行きましょ。」
う゛〜む・・・
「ふ〜ん・・・「ハンドレットフラワー」か・・・なかなかおいしい紅茶を出す店だな・・・」
「そうでしょ?ここのストロベリーサンデーもオススめよ。・・・あと、バニラアイスも・・・」
「・・・・ストロベリーはあまりいい思い出がないな・・・」
言葉の後に一瞬、寂しそうな顔をしたのだが、ソレには触れずに
苺キチガイな従兄弟を思い出し俺は苦笑する・・・
「どうしたの?」
「いや、従兄弟で苺に狂っていて、
しかも一日12時間以上寝っぱなしで猫にとっての死神なのがいてね・・・」
「ふ〜ん・・・ね、アナタは何をしてる人?」
「俺?俺は・・・・秘密だ。」
「そう・・・それならあたしも秘密。」
「え?」
「秘密。」
「うぐぅ・・・」
「秘密。」
「えぅ・・・」
「秘密。」
「解った・・・降参。」
「あら、残念ね。」
どうすべきか・・・一応地球からの観光と言っておくか・・・
「ふぅん・・・地球からの観光という名目なんだ・・・」
「へっ?、どうしてわかった?・・・さては君はエスパーか??」
「何言ってるの、口に出していたわよ?」
「ぐはぁ・・・またやっちまった・・・」
「アイザワくんはスパイとか、隠密行動に向かないわね。」
ぐっ、・・・いつも言われる事だが、初対面でいきなり言われたか・・・
「そうなんだ、いつも言われてるんだ〜」
楽しそうに覗き込むカオリ
「う゛っ、・・・又?」
「そうよ、口に出していたわよ。」
照れ隠しに俺は紅茶を一気に飲み込む
「どこか、遊べる所を知らないかな?良ければ案内して欲しいな。」
「いいわよ、勿論奢りでしょ?」
「うっ、・・・ま、いいか、君みたいな可愛い娘とデートだからな」
「なっ、」
自分では歯をきら〜〜んと光らせるつもりで笑顔を向けたのだが、
思った以上に効果があったみたいだ、真っ赤になってる・・・
かなり可愛いのに、余り言われないのかな?
店を出て、カオリはユウイチの腕を取ってきた
むに
「はぅっ・・」
「どうしたの?」
腕に感じる柔らかな感触、その感覚につい声を出してしまった俺を
カオリは上目遣いで覗き込む。
めちゃめちゃ可愛い・・・
「そんな・・・」
又、口に出してしまったみたいだ・・・
照れながらも腕にしがみつく力は緩めずに、さらにしがみついて来る
確信犯なのは確かだな・・・
と、思いつつも、気分が良いのでそのまま街に繰り出した。
そのあと、ゲームスポットなど散々に振り回されて
疲れ果てた俺は、噴水のある公園で休んでいた。
「だらしないぞ、アイザワ君。」
「散々振り回しておいて・・・」
静かな公園、横に寄り添うカオリと二人、雰囲気が俺を狂わせる
「カオリ・・・」
「あ・・・・」
気が付くと、俺はカオリの唇を奪っていた。
「最初からディープなんて・・・」
「嫌だったかな?」
「嫌なら・・・すでにひっぱたいているわ・・・」
このままイケル、と俺がスケベ心を爆走しそうなったが
それは、市街からの爆発音で吹き飛ばされた
「な、何だ?」
「テロ?」
「行くぞ、避難だ!」
俺はカオリの手を取り走り出そうとする・・
「待って、市街より公園の方が・・・」
カオリが喋り終わる前に、池の側にあった魚の餌の自販機が爆発した。
「危ない!!!!」
とっさに俺はカオリを庇い茂みに飛び込む
「大丈夫?!」
「君が無事ならいい・・・」
破片を背中に受けた俺は不覚にも気を失った
「ここは標的じゃ無いハズなのに・・・」
そんなカオリの呟きを聞いた気がした・・・
気が付いた時、病院でなくどこかのホテルの一室で
カオリの手当を受けていた・・・
「・・・ここは?」
「あ、気が付いた?ホテルよ。」
シャワーを浴びたのか、カオリはバスローブ姿でいた・・・
「何故?」
「おおっぴらに出来ない身分なんでしょ?だからよ。」
「そうか・・・テロは?」
「ジオンのシンパみたいね、ニュースで言っていたわ・・・」
ジオン・・・おかしい・・・スペースノイドの代表を宣言するジオンがここでテロを行うのだろうか・・・
「そうね・・・おそらく、連邦の偽装工作とアングラで流れるわね・・・」
「へ?なぜ考えてることが・・・」
「又、口に出していたわよ・・・」
「ぐはぁ・・・しまった・・・」
「ふふふっ、・・・ね、助けてくれたお礼、受け取ってくれる?」
「お礼?」
「そう・・・・」
カオリは俺に唇を重ねると、そのままベットに押し倒して来た
あの・・・傷は背中なんですけど・・・・
(−描写は自粛しております−)
行為のあと、シャワーを浴びたカオリはすっかり元の服装に戻っていた
「しかし・・・はじめてなのにこんな事するのか?」
「命のお礼ですもの、安いものよ・・・3回もしたくせに・・・しかも生・・・」
「あ、あははは〜っ・・・・」
「さて、あたしはそろそろ戻らないとね、」
「そうだな・・・俺は、朝まで時間があるからここで寝て行こう。」
「そう?じゃ、払いは任せていい?」
「ぐ・・・ま、いっか。OK払っておくよ。」
「ありがと、又、会えるといいわね。」
「そうだな、カオリ。」
「何?」
「戦場では会いたくないぞ。」
「どういう意味かしら?」
「言葉通りだ。」
「奇跡でも起こらない限り無理ね。」
そう言葉を残して彼女は去った。
おそらく連邦の軍人として最初から気付いていたのだろう、
そしてあの金髪は、自作自演のテロを起こす為の工作員。
彼女の手には操縦桿のタコが残っていたということは、
おそらくジオンの新兵器モビルスーツのパイロット候補生あたり・・・
でもこれは、情報部の仕事だ、俺の範疇ではない。
・・・しかし・・・士官学校で会ったあの少女に似ている娘だったな・・・
「カオリ、何処に行っていたんだ?」
「秘密。」
「勘弁してくれ、報告書に書かないといけないんだぜ。」
「そうね・・・連邦軍にもMSに匹敵する兵器を開発していて、
そのパイロットの養成も進んでいるって所かしら?」
「それは本当なのか?」
「連邦軍にも先見性のある人物が居るって所ね。」
「詳しくは解るのか?」
「これ以上は秘密。それよりもジュン・・・」
「は、はい?(汗)」
「公園にも爆弾を仕掛けたでしょ・・・」
「え、あ、にはは・・・・」
(怒)
はい、こんにちは、KAIEIですよ〜っ、
「アシストのかおりんよ。」
今回、カスタムさんの「レジェンドオブカノン」の3次創作として・・・
「妙なSSになったわね・・・」
ぐはぁ・・・・
「あたしと祐一が戦争前にローマの休日ってワケね・・・」
そんな元ネタを言わなくても・・・
「レジェンド本編であたしと下僕が仲がいいからってこんなの書かなくても・・・」
ですけどね・・・レジェンドとSORAを読んでしまったら、
KANONキャラでガンダムが書けなくなってしまったんですよ〜っ、
「ふ〜〜〜〜ん・・・」
うぐぅ・・・
「その2つのSSを自分のオフィシャルとして取り込みたいのね・・・」
あうぅぅぅぅぅ・・・・
「だから祐一X香里という自分の基本を練り込みたい・・・と。」
えぅ・・・・・
「・・・という事らしいから、カスタムさん、三剣さん、了承してね。」
但し、背景設定にはNursery・Rhymesのオリジナル設定も盛り込んであります
「はいはい・・・(呆)」